やさしく読めて理解が深まる理工系の統計学入門

基礎的な知識しか持ち合わせていないが、ビックデータの分析と騒がしいので、大型書店であれこれと手にとって見比べて購入した。栗原伸一著「入門統計学」より少し高度に感ずるが、文章が平易なのと説明が理解し易く書かれているので選択してみた。例えば、二項分布の説明や検出力の解説なども非常に詳しく丁寧に書かれているし、正規分布の標準化についての解説も今までないアプローチでの説明でなるほどと納得させられた。統計学では、「式に数字を代入し、計算し、答を出して、お終い。」という流れが多いが、本書では、実はこういうことなのかと理解でき、本質部分に触れたような感激があり、理解が深まったと感じた。なお、文章的には取り付き易さを感ずるが、題名の「理工系の」とのように、文系の人がはじめて読むにはやや難しいように思う。統計の理解を深めたい方には、値段も手頃で、ネットで購入しても安心な１冊である。