脳と自我ー意識・夢・進化電子ブックのダウンロード

脳と自我ー意識・夢・進化

, 苗村育郎

平均的な顧客フィードバック : 4.9 5つ星のうち(3人の読者)
ファイルサイズ : 27.4 MB

脳と自我ー意識・夢・進化電子ブックのダウンロード - 内容紹介 「意識する<私>とは誰なのか」 自我と思考の起源はどこにあるのか。 生命の歴史と進化論を背景に、最新の医学、生物学、 哲学の学説も駆使し、「自我の起源」を考察する。 【目次】 序論; 進化論と生物学から意識と自我を探る 第一部 ヒトにおける自我と思考 第一章 総論;命の進化からヒトの文明まで 1.脳と意識の進化の素描 2.意識、本能、社会性 3.意識の基礎を脳に問う困難さ 4.個人の資質と個性 5.世界像に対する科学の衝撃 第二章 ホモ・サピエンスへの遠い道のり 1.ほ乳類の出現 2.サルの人間性;猿人・原人・旧人 3.ヒトの言語と前頭前野 4.動物と人間の意識;自我と主体 5.パターン認識と脳の構造 第三章 ヒトの思考の起源に向かって 1.「スイカ細胞」とイデア論 2.「作話世界」の成立 3.人の自己意識と脳 4.記憶システムの秘密 5.数学と論理学;合理性の根拠 第四章 ヒトの意識とその構造―精神医学の到達点 1.医学による意識様態の区分 2.意識の主観的様相と性格学・衝動論 3.意識の起原について―精神医学からの再論 第五章 自我とは何か-"私"とは誰か 1.歴史の回顧;古代エジプトから自我心理学まで 2.自我と自己意識の一般的検討;医学的データ 3.中枢性「自己感覚」の問題 4.自我の成長と自我心理学と言う作話 5.眠りと夢で活動する"私" の本性 第六章 夢と自我と作話 1.REM睡眠の進化論的意味 2.自己の統一と夢の作業 3.時と記憶の構造化:作話とリハーサル 4.作話の起源とその展開 5.夢の作話機序 6.夢と思念の類型 第二部 生命の進化と脳の誕生 総論 生命と意識 第一章 生命の進化;細胞の共生と合体 1.生命の発生と細菌の世界 2.シアノバクテリアと酸素型生命 3.コラーゲン問題 4.植物界と細胞共生 5.リン・マーギュリスと細胞内共生説 6.分子系統学の時代;バクテリオロドプシン 7.巨大ウイルスの投げかける問題 8.トランスポゾンとプラスミド;DNAの水平伝搬 第二章 細胞単位で見る意識の地平 1.ゾウリムシに意識はあるか 2.プラナリアの不思議な記憶 3.ゴカイの意思と攻撃性 4.眼の進化 ― "喰らい合う世界"の出現 5.諸感覚の処理と意識の成立 6.多細胞化と神経系への準備 7.ボルボックスと群体生物;細胞接着の機序 第三章 神経系の初期段階 1.神経系への道;海綿からナメクジウオまで 2.海綿の世界;その生態と進化論上の位置 3.ホメオボックス遺伝子 4.クラゲの世界;散在神経系 5.動物と植物の共生が「眼」を造った 6.アノマノカリスとカンブリア紀の生物爆発 第四章 神経節の進化と脳の出現 1.神経節から脳に向かって 2.線形動物C.elegansの記憶と学習機序 3.脳と意識の始まり;原索動物へ 4.高等動物の脳へ向かって 著者について 苗村 育郎(なむら いくろう) 昭和25年 兵庫県高砂市にて生まれる 昭和44年 京都大学入学 昭和46年 京都大学中退(文学部) 昭和52年 神戸大学医学部卒業 東京大学医学部精神科研修医 昭和57年 厚生労働省国立精神・神経センター研究員 昭和60年 米国NIH留学 昭和62年 秋田大学精神科助手 平成3年 秋田大学保健管理センター講師 平成10年 同センター教授・所長 著書 2015年『自殺の内景─若者の心と人生』(無明舎出版) 2016年『殺意の内景─精神鑑定の現場から』(無明舎出版) 2017年『増補改訂 苗村一族の千年史』(無明舎出版)
脳と自我ー意識・夢・進化を読んだ後、読者のコメントの下に見つけるでしょう。 参考までにご検討ください。
生物学や脳科学から「意識」を解説しようとした本は、これまでに何冊か出ているが、いずれも煮え切らず、余りはっきりした答えが得られないものだった。(その一部は本書でも言及されている。)著者が言うように、進化論、分子生物学、精神科学が「意識」だけでなく「自我」の問題を具体的に射程に捉えることが出来たのはつい最近(21世紀に入ってから)のことであるというのは確かだろう。本著で著者は、進化論、精神医学、哲学を背景として「自我」の問題を検討している。著者の強みは、精神科医としての豊富な臨床体験に裏付けられて、素人にはわかりにくい精神現象について、実例を挙げた具体的な議論が出来ることである。例えば、意識、自我、夢、感覚、等の混乱しやすい対象と用語を、しっかりと現象を定義して現実的に理解させ、読む者に混乱を起こさせない。・・・・これまで読んだ多くの本では、例えば「意識」と言う漠然とした精神現象がそのまま俎上に載せられており、「自我」や「夢」や「思考」などとの現実的な意味と区別が曖昧であった。臨床例などを提示してくれないので、つかみ所が無く、結論も明確でない。或いは、感覚と意識は扱うが、自我や高次機能は扱わないと言う本が多かった。本書では、試論と断りつつも、脳障害例を辿りながら、脳における「自我」の局在場所まで、ほぼ突き止めている。ここで、小脳や後頭葉が関与しない事はわかるとしても、「前頭前野」が自我の実質的な基板ではないと述べ、多くの臨床例を示していることには驚かされた。前頭葉こそ、「自我」の基礎や本体であると、なんとなく思っている人は多いのではないか。また著者は、自己感覚、他者の個体認識、つがい(配偶)関係、子育て、等の具体的行動をあげて、魚類からは自我が機能していると結論する。これはわかりやすいし、賛同できる気がする。第一部では眠りと夢がいかに重要で、「自我」の機能と本質的に一体化していることを、臨床的議論からわかりやすく解説してくれている。夢とは何かについても、なるほどと思わされた。夢が現実的な「意識活動」であるというのは、自分の体験とも一致して、賛同できる議論であった。今までの問題意識が整理された気がする。第二部では、生命進化の全歴史が総括され、脳の進化論的解剖学や、最新の高次脳研究が紹介されている。それらを総て理解できなくても、進化論的に見た具体的な脳機能と、夢の意味の解説だけでも、十分視野が広がり、問題が整理できた気がする。哲学から心理学、歴史批判まで、多くの問題が各所で触れられていて、背景を理解できる者にはこれらも味わい深いだろう。論理や数学(そして理性や客観性も?)の基礎が、知覚連合野の空間認知機構に遡れると言う主張も極めて示唆的である。脳の機能と様々な精神現象の位置づけを、現代のレベルで進化論的に展望させてくれるというだけでも、貴重な本であると思う。脳と精神について、多くの未解明の問題を指摘してくれている点では、これから脳や意識の研究を志す者にも役立つだろう。
de 苗村育郎
4.9 5つ星のうち (3 人の読者)
多くの人々はこれらの本をPDF形式で[ダウンロード]本タイトルをダウンロードしたり、無料の本を入手するためにタイトル本電子ブックPDFをダウンロードしたりするなど、いくつかのクエリで検索エンジンでこれらの本を検索しようとします。 検索クエリでより良い結果を得るには、検索クエリ 脳と自我ー意識・夢・進化 Download eBook Pdf e Epub または Download 脳と自我ー意識・夢・進化 PDF を使用することをお勧めします。

0コメント

  • 1000 / 1000